論文:ACS Energy Lett. 2020, 5, 540−544 (Open source)
https://pubs.acs.org/doi/pdf/10.1021/acsenergylett.9b02455
著者:SABIC-CRD at KAUST
要旨:
-CO2とH2からメタノール合成のコストシミュレーション
-CO2は火力発電所からの排ガスを精製
-H2は水の電解反応によって生成
-水の電解反応は集中型の太陽光発電によって駆動
-深夜はグリッド電力によってH2製造

結論:
-上記メタノール製造コストは電力料金に大きく依存。これはH2製造にコストと相関するもの
-損益分岐点価格は120円/kg程度。2020年現在のメタノール市場価格は35円/kg程度であり、このままではペイできない。
-CAPEXの主要はH2製造プラント。電解装置部分と太陽電池部分のインストールコストが理由と推察。
-全電力を太陽電池で賄うことができれば、価格競争力が増す。例えば、サウジアラビアでは2円/kWh程度の太陽光電力ファームが建設されており、その電力を用いる可能性が挙げられる。