二酸化炭素を捕まえる?

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地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)。私たちは毎年360億トンものCO2を排出しています。これはひとえに、化石資源によって現代のほとんどの活動(電気、移動、工業など)がまかなわれているからです。

この問題を解決するために一番わかりやすい方法は、私たちが行動を控えることです。電気を使わない。移動をしない。物を買わない。実際にミニマリストと言われる方々は、このような生活に近いものを実践しようとしています。

しかし大多数の方々は、快適な生活から離れたくないのが実情でしょう。そこで、そうしたエネルギーを大量に消費する生活を送りながらもCO2の排出を減らす方法として考え出されたのが、CO2の回収する技術です。その方法はいくつかありますが(また後日紹介いたします)、いずれも現在の課題はCO2を回収するのにかかる経済的なコストです。

今回紹介するアメリカのSouthern 社は、電力会社として初めてカーボン排出をゼロに近づける目標を設定した会社で、2025年には50%のCO2削減を達成すると見込んでいます。その試みのの一つが、この5月に発表されたアメリカエネルギー省と連携した国立カーボン回収センターの拡張です。

原文リンク
https://yellowhammernews.com/southern-company-announces-historic-first-at-alabamas-national-carbon-capture-center/

CO2の回収には、大きく分けて、発電所などの排出源から行う場合と大気中から直接行う場合の2種類があります。後者の方がCO2の濃度が圧倒的に低いため、コストが高くなります。彼らはそのどちらにも注力しているようです。

このプレスリリースでは、60もの技術によって発電所からのCO2回収にかかるコストを既に三分の一にでき、天然ガス発電所への技術適用で更なる削減が見込めるとうたっています。

ここで注意しなければならないのは、CO2回収をするために費やされるエネルギーはどのように作られるのか?という点です。仮に化石資源を燃焼させて得たエネルギーの場合、全体のシステムとしてのCO2排出抑制効果は少なくなってしまうからです。そのあたりの詳細情報は今後に期待するところです。

私たちが今後も快適な生活を続けることができ、さらにCO2排出量を削減していくためには、こういったCO2回収の技術が鍵になってくるかも知れません。